書くことについて思うこと

2023-11-08T15:06:09.531Z

自分にとっての執筆活動について考える.書くことは自分にとってどういう意味をもつのか.自分がきちんとした文章を書くのは主に論文とブログである.最近はX (旧: Twitter) をiPhoneからアンインストールしていたため,あまりSNS的な短文は書いていない.今年は,というかここ数年は論文を書くことが多かったので,自分の書く文章が自然と論文的な形をするようになってきた.それに気づいたのは最近で,別の場所でブログ記事を書いた際にあまりにそれが淡白だった.そもそも自分の文章がそれほど個性的なものだったとは思っていないが,何かの要素が削げ落ちたような気がした.単に自分の書いた文章を客観視できるようになっただけということもあるかもしれないが.

なので焦ってこの文章を書いているのかもしれない,ということを鑑みると,自分にとって書くという行為は何かしらの意味をもっている.私は文章を書くことがとくべつ得意だとは思わないが,書くことは好きなので,自己表現の方法の一つとしてそれをもっておきたいのかもしれない.

気をてらった文章のよさ,というのがある.丁寧な文章でありながら,ややおどけているような文章.このような文章は森見登美彦や森鴎外の小説にみられる印象がある.自分はそんな文章の書き手になりたい.しかし,自分の主な執筆の媒体は小説ではなく論文である.自分はこのメディアのなかで自己表現ができるのだろうか.
先日,大学の先生と会話している時,先生は文章の書き方についての本を書きたい,と仰っていた.私は谷崎潤一郎の文章読本のことを思った.